日本でもイベントなどを開催!「世界摂食障害アクションディ (摂食障害の日)」
世界的に摂食障害の啓蒙・支援活動を行う「摂食障害の日」
「摂食障害の日」というものがあるのをご存知ですか?
摂食障害に悩む方、そのご家族はもちろんのこと、医療関係者や摂食障害をもっと詳しく知りたいという方など誰でも参加できる発言の場やイベント、情報提供を世界的に行う「世界摂食障害アクションディ-World Disorders Action Day-」という活動について知りましょう。
摂食障害の日は6月2日
摂食障害は日本のみならず世界各国、様々な方が苦しみ、悩む病気です。2016年から世界初の取り組みとして、「世界摂食障害アクションディ-World Disorders Action Day-」が制定され、インターネットや世界各地の活動を通じて、摂食障害に関する情報提供や発言、行動をする取り組みがスタートしました。
日本でも「世界摂食障害アクションディ-World Disorders Action Day-」の取り組みの一環として、一般社団法人日本摂食障害協会がイベントや意識調査などを実施しています。
摂食障害の日ができた経緯や、どんな活動が行われているのかをご紹介しましょう。
「世界摂食障害アクションディ(摂食障害の日)」が定められた経緯
性別、年齢を問わず日本でも患者数が増えていると言われる摂食障害。
低栄養や様々な合併症により、時には命を落とすリスクすらある病気でありながら、まだまだ摂食障害に対する理解や、支援体制は十分整っているとは言えません。
こうした状況は、日本だけでなく世界でも同様です。世界中で摂食障害に悩む方は、約7,000万人もいると言われています。
こうした背景を受けて、摂食障害に悩む患者さんやその家族、医療関係者、研究者、政策立案に関わる人など、様々な立場の人が参加する「摂食障害の日」が2016年に初めてスタートしました。
正式名称「世界摂食障害アクションディ-World Disorders Action Day-」と呼ばれる摂食障害の日は、摂食障害は治せる病気であることや、早期受診と適切な治療が大切であることを伝えるための日として位置付けられています。
一般社団法人日本摂食障害協会のウェブサイトでは、「世界摂食障害アクションディ」を次のように位置づけています。
昨年より世界で初の取り組みとなった、摂食障害で苦しむ方やその家族、専門家や研究者、サポーターらが国境を越えて団結し、摂食障害の啓発と支援活動を世界中で同時に行う「世界摂食障害アクションディ -World Eating Disorders Action Day-」が今年も開催されます。
本活動では全世界で摂食障害に対する意識を高めることを目指します。
2017年にはFacebookやTwitterなどのソーシャルメディアをはじめとし、インターネット上の様々な場所で「#WeDoActTogether(ともにアクションを起こそう!)」や「#WorldEDDay」「#WeDoAct」「#世界摂食障害の日」などのハッシュタグとともに、摂食障害に関心のある方に向けて情報発信や発言の場が提供されました。
「世界摂食障害アクションディ(摂食障害の日)」の活動内容
日本
「世界摂食障害アクションディ」は、日本はもちろんのこと、世界各国で活動が広がっています。例えば日本では、摂食障害に関する認識調査を実施しその内容を発表したり、基調講演、患者さんや華族界、セルフグループの方が参加できるイベントなどが開催されています。
例えば、2017年には、一般社団法人日本摂食障害協会が「摂食障害に対する一般女性の認識調査」を民間企業の協力のもと実施。イベント時にその結果を発表しました。 加えて、ジャーナリストの方の基調講演や、当事者グループ・専門職・経験者によるパネルトーク、各団体の活動紹介などのイベントが開催されました。
このほかにも、日本では「摂食障害ホープジャパン」などの自助コミュニティがイベントや情報発信を行っています。
世界
また、世界では「世界摂食障害アクションディ(摂食障害の日)」に合わせて世界各国で数多くのイベントが開催されています。例えば2018年には、摂食障害に関する国際的なカンファレンスを4月19日から21日までシカゴで開催。
臨床心理学者のAlan Kazdin(エール大学)氏の基調講演や、政策・腸内微生物学・回復の定義に関する議論・地域社会をどう参加させていくのかなど様々なテーマでのワークショップや情報発信が行われます。
他にも、オーストラリアやカナダ、アルゼンチン、ベルギー、スウェーデン、アメリカなど各国で各地の団体がイベントや国際会議を開催しています。
インターネット上でも!
また、実際に会議やイベントなどに参加できなかったとしても、ソーシャルメディア上で摂食障害の日に合わせてさまざまな情報発信やコメントが出来るようになっています。
例えば、「#摂食障害の日」をTwitterで検索してみると、実際に摂食障害を経験した方からのメッセージや経験談、摂食障害にかかわる方のコメントなどを見ることができます。
「世界摂食障害アクションディ(摂食障害の日)」に参加してみよう!
ここまで見てきたように、世界的に活動が広がっている「世界摂食障害アクションディ(摂食障害の日)」ですが、インターネット上からも気軽にその活動やイベントに参加できるようになっています。
同じ悩みを抱えた方や、経験者の声は、今まさに摂食障害に悩む方にとって「一人ではない」と感じられる励ましの声にもなります。また、自分自身の悩みを発信することで、もしかしたら一人で悩んでいたことへの解決の糸口が見つかるきっかけとなるかもしれません。
もちろん、インターネット上での交流に抵抗がある方は、実際にイベントが行われている会場に足を運んで生の声を聞いてみたり、専門家や同じく摂食障害を克服しようと頑張る方との出会いがあるかもしれません。
摂食障害は、決して一人で悩むものではありません。
摂食障害に悩み、苦しむ方へのサポートは少ないとはいえ、これから少しずつ広がり、大きな輪となっていくことが期待できます。
だからこそ6月2日の「摂食障害の日」に、ほんの少し勇気を出して、克服に向けて一歩足を踏み出してみてはいかがでしょうか?