食事を怖いと感じる肥満恐怖症とは?

肥満恐怖症のイメージ

神経性食欲不振症と神経性過食症を同時に発症する病気

肥満恐怖症は神経性食欲不振症と神経性過食症を同時に発症している場合が多く、さらに過度な運動を行おうとすることがあります。個人差が大きいためメカニズムははっきりと分かっていませんが、過去のトラウマが引き金となって発症しやすいようです。

ここでは、肥満恐怖症の特徴や症状、治療法などを詳しく紹介します。

肥満恐怖症の特徴

症状の度合いは人によって異なりますが、肥満恐怖症の方に共通する特徴としては、

  • 食事を避ける
  • 常に体重を気にする
  • 食べることに罪悪感を持つ

といったものがあります。

体重が少しでも増えると多大なストレスを引き起こし、パニック状態に陥ることも。パニック状態になると、心拍数の急上昇や呼吸障害、めまい、立ちくらみなどに襲われるケースもあります。

原因としては、過去のトラウマが引き金になりやすいとされています。太っていた頃の辛い体験や肥満が原因の病気によって家族が亡くなったケースなど、肥満への恐怖心が強く心に刻まれ、発症につながるのです。

重症の場合、神経性食欲不振症と神経性過食症、2つのケースが考えられます。

神経性食欲不振症

神経性食欲不振症を発症している場合は食べものを受け付けなくなり、一般的な拒食症の症状があらわれます。

やせていても自分は太っていると思い込み、心身が危険な状態になっても苦痛を訴えず、治療することを拒否。家族や友人が痩せすぎていると警告しても、減量を続けるのが特徴です。少しでも体重が増えると、自制できなかったと考え、標準よりも痩せている事実を受け入れられません。

神経性拒食症を発症した人は空腹を抱えていて、食べもののことばかり考えています。しかし、食べることはほとんどせず、食事の研究やわずかに摂取した食べ物のカロリー計算といった異常な食事管理をする傾向が見られます。

神経性過食症

神経性過食症を発症していると、食べものをドカ食いした後にすべて吐き出してしまいます。自分で指をのどに突っ込み、意図的に吐き出そうとします。

精神的ストレスがきっかけで過食が始まりますが、太りたくないという気持ちが消えたわけではないので、「食べる=悪いこと」と考えて、人に見られないよう隠れて行われます。特に、アイスクリームやケーキなど、脂肪分を豊富に含む甘いスイーツを食べる傾向があるのが特徴です。

摂取量はさまざまですが、ときに1回の過食で何千カロリーにもなる場合があります。

異食症の行動

食べない

基本的に太るのが怖いため食べようとしません。極端なほど食べないため、病的に痩せていきます。しかも病的に痩せているのに、自分は痩せていると思わない傾向にあるのです。病気という認識はまったくなく、治療に対しても無関心を貫きます。周りが治療をするように言っても、本人は強く抵抗するでしょう。

ただし、食べないという行動が先行する過程で、食べたいという欲求があらわれてくるのが肥満恐怖症なのです。

食べ過ぎる

太ることが怖いにも関わらず食べすぎるという行動が時々見受けられます。理由は、極端な食事制限による反動です。

肥満恐怖症は「太るのが怖い」という不安・恐怖感に心が占められるため、最初に取る行動は、「食べない」ですが、生き物が食べものを拒否しながら生き続けるには限界があります。体が危険な状態と脳が判断すると、強制的に過食スイッチが入るのです。脳による強制的な過食衝動のため抗うことは難しいもの。結果、気づけば一般的な食事量を超えて食べていたという体験をする肥満恐怖症の人は少なくありません。

肥満恐怖症の症状

無月経

長い間食べものを摂取しないでいると、体のホルモンバランスが乱れてしまい、月経が止まる可能性があります。体が赤ちゃんを作ることよりも、自分の命を守ることを優先するためです。食事を摂り、健康的な生活に戻れば月経は元に戻ることがほとんどですが、何年も続くと妊娠が難しくなる可能性もあります。

便秘

体の栄養が不足していると、腸の動きが弱まってしまい便秘になりやすくなります。腸内は色んな微生物や菌が働いて動かしています。腸内菌を元気にするのは食べ物です。食べ物を拒否する肥満恐怖症の人は、基本的に栄養不足の状態と言えるため、慢性便秘が症状として数えられています。

低血圧

血は食べ物に含まれている鉄分やビタミンB12から作られます。食事をしない分、血の原材料が体の中に蓄えられていないため、低血圧・貧血になる可能性があります。ひどい低血圧になると朝起きられないだけでなく、髪の毛が抜けるといった、女性にとって耐えがたい状態になる可能性もあると考えておきましょう。

低体温

体の栄養が不足すると体温を調整するホルモン「甲状腺ホルモン」が減ってしまい、低体温になってしまう可能性があります。日本人の平均体温は36.8℃ですが、低体温は35℃にまで下がる症状。体温は1℃下がると免疫力が20%下がるとも言われているため、体温が下がるのは健康的に良くありません。

むくみ

むくみは体に水が溜まってしまう状態のこと。肝臓の働きが悪くなると症状として現れます。肝臓は体の水分を巡らせて、血液中の水分量を調整します。しかし、食事を摂取していないと栄養不足で肝臓機能が弱まってしまい、ひどいむくみに繋がるのです。

嘔吐

肥満恐怖症の行動としてよく見られるのが、食べ過ぎること。その後に行われるのが嘔吐です。食べ過ぎたぶんをなかったことにしようと、吐き出そうという選択をします。また下剤の乱用によって流そうという人も。癖になる人も多く、非常に危険な症状です。

肥満恐怖症の治療法

肥満恐怖症に確立した治療法は存在しません。人によって原因が異なるためです。

過去のトラウマがきっかけで症状が出た人は、トラウマを乗り越えるための精神療法が効果的な可能性があります。しかし、精神的に安定しても、すでに体が通常の食事を受け付けない状態になっている場合は、栄養療法や入院療法といった手段が必要なことも。

自身の状態に合わせた治療法を取捨選択するためにも、まずは専門のクリニックに相談するのが一番です。



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