摂食障害の有病率はどのくらい?

摂食障害の有病率はどのくらい?

摂食障害の患者は増え続けています。

日本では1970年代から増加傾向にある摂食障害の患者。5年間の短い期間で約5倍の患者数が増えることもあります。メディアで摂食障害が取り上げられるようになり、これまで自覚症状のなかった人が摂食障害の可能性に気付くという病気に気付くきっかけが増えてきているのも有病率が増えている一因です。ここでは、日本や他の国の摂食障害の有病率の移り変わりについてまとめてみました。

有病率とは?

有病率とはその名の通り、「ある一時期において病気を持っている人の割合」です。ある集団の中でどのくらいの人が、どのくらい病気にかかっているのかを知るための数値で、行政面でよく使われます。一定期間でどのくらいの人が病気にかかっているのかを知ることができれば、病気が増加傾向にあるのか、減少傾向にあるのかを知ることがにつながり、今後お対策をとることができるからです。

よく間違われる数値に「罹患率」があります。罹患率とは、「ある一時期において病気を発生した割合」をあらわすもので、有病率とは意味合いが異なります。罹患率が上がるということは、同じ時期に同じ病気にかかった人が増えたということ。インフルエンザが冬に大流行すると、冬の間の罹患率がグンと上がるようなイメージです。罹患率が増えると何かしら病気が流行る原因があると考えられ、防止策を立てることにつながります。

参考:日本疫学会

日本における摂食障害の有病率

  • 拒食症の有病率は女性0.9%~2.2%

    欧米の調査報告によると、拒食症の有病率は女性で0.9%~2.2%、男性が0.2%~0.3%と出ています。日本で摂食障害が確認されたのは欧米諸国よりも遅れていましたが、現在は同レベルにまで患者が確認されています。男性よりも女性が多いのは、女性は見た目に対する意識が男性よりも高いための結果と言えるでしょう。
    ただし、近年は男性化粧品の普及やジェンダーレスといった考えが世の中に広がっており、男性の美意識も女性並みに高くなっています。そのため、男性の拒食症患者も増える傾向にあると考えられています。

    現在日本では厳格な調査は行われていないため、近年の患者数の実態でこれといったものはありません。ただし、フィギアスケート選手やマラソン選手の拒食症の話題などで、特定のスポーツ界で蔓延的に問題になっていたり、雑誌やテレビでのダイエット特集で「痩せている=キレイ」の考えがある以上、拒食症になる患者は減りにくいと考えられます。

  • 過食症の有病率は女性1.5%~2%

    過食症の有病率は女性1.5%~2%、男性0.5%と、どちらも拒食症より高い有病率となっています。(こちらも欧米からの調査報告です。)年代で見ると、20代から徐々に増える傾向が見られるようです。大人になって働き始めると自分で食事の管理をするようになるため、そこで爆発的に増えると考えられます。また、仕事によるストレスも原因の一つでしょう。

    また、拒食症から過食症へ転換するという動きもあるため、過食症患者は拒食症患者と比べると年齢層が上がるにつれて増えていく傾向があります。拒食症から過食症、そして過食嘔吐への転換については別ページにて紹介しているので、こちらもご参考ください。

  • 特定不能の摂食障害の有病率は女性2.4%

    拒食症・過食症以外の摂食障害(むちゃ食い障害やチューイング)についてはポルトガルで調査が行われており、12~23歳女性の有病率が2.4%という結果が出ました。さまざまな症状が含まれているため過食症や拒食症よりも大きな数字になっていますが、こまかく症状別に分けるとそこまで多くはないと考えれます。

    特定不能の摂食障害のなかでも特に注意が促されているのはむちゃ食い障害の場合。米国の調査によると年々患者数が増加傾向にあり、生活習慣病に繋がっているとのこと。日本も米国を追いかけるように増加している傾向にあるため、要注意が必要です。

都会に増える摂食障害の病

摂食障害は地方よりも都会のほうがなりやすい傾向があります。医学的な見解は出ていませんが、考えられる理由は、「外見にとらわれない」ためと考えらています。都会だときらびやかなファッションや見た目が当たり前で、競い合うように外見を磨く傾向があります。拒食症にかかる人は特に完璧主義で物事をやり通すという特性を持っているため、外見競争により拍車がかかってしまうのでしょう。

その点、田舎だと基本的に体型がふくよかだったり、外見を磨く以外の楽しみを持っている人が多く、摂食障害の大きな要因である社会的な要素(キレイでないといけないという強迫観念)がかかりにくいです。有病率でも都会と地方で差があるため、社会的な要因はかなり重要なのかもしれません。



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