父親が関係している摂食障害の原因とは
夫婦の不仲や父親への恐怖心が
摂食障害をひき起こす可能性も
拒食や過食などさまざまな症状が出る摂食障害。その原因には周りとの人間関係が関わっており、身近な方との関係を改善することが必要になってきます。中には、父親との不仲が原因で摂食障害になってしまう方もいるようです。ここでは、摂食障害と父親の関係をまとめました。原因・症状とどう関わっているか、子どもが摂食障害になった場合どうするべきかということを説明しています。関係を見直し、接し方を変えて改善していきましょう。摂食障害の治療法も紹介しているので、参考にしてみてください。
摂食障害と家族の関係性
周りの人間関係が原因でご飯を食べない、もしくは食べすぎてしまうなどの症状を引き起こす摂食障害。一番取り上げられやすいのは母親との関係ですが、その背景には父親が関わっている場合もあります。人によっては父親への恐怖心や夫婦仲の悪さが症状を悪化させてしまう原因に。母親だけでなく、父親と子どもの関係を改善することも摂食障害の治療につながります。子どものことを母親に任せっきりにせず、積極的に改善していくようにしましょう。
夫婦仲が悪い
両親の仲の悪さに悩んでしまい、摂食障害になってしまう方もいます。不仲にはそれぞれ理由があるため他人が口出しできることではありませんが、お互いの愚痴や不満を子どもに言うのはやめておきましょう。毎日両親からそれぞれの悪口を聞かされ続けるとストレスが溜まりますが、両親を愛しているため口には出しません。子どもは両親の間で板ばさみになり、次第に不仲を自分の責任だと捉えるようになります。その状態が長く続くと、ますますストレスをため込み摂食障害になる場合も。摂食障害になると親が心配して協力するようになることから心地よさを覚えてしまい、その状態をずっと続けている方もいます。なるべく愚痴を話すことは控え、子どもに心配をかけないようにしてください。子どもが健康に過ごすためにも、親が配慮してあげましょう。
父親への恐怖感
摂食障害の原因でよく見られるのが「父親への恐怖心」。母親との関係が良好な場合、父親との不仲が原因で摂食障害になってしまうようです。子どもが小さい頃から怒鳴ることを繰り返していると父親への恐怖感が募ってしまい、忘れるために食べすぎてしまうことも。長期化すると、過食症や過食嘔吐の症状が悪化していきます。幼少期のトラウマは治療しにくく、特に普段会話しない相手だと改善しにくい問題です。子どもがストレスをため込むことがないよう、気遣ってあげましょう。叱ることが悪いわけではありませんが、できるだけ子どもを怖がらせないように気を付けてください。
父親ができること
奥さんを支えてあげる
夫婦仲の改善や奥さんの負担を減らすなど家庭環境を変えることが、治療に良い栄養を与えることもあります。代わりに家事をこなしたり仲良くしたりと積極的に奥さんを支えてあげてください。負担を減らすことで、奥さんの気持ちにも余裕ができるかもしれません。余裕があると落ち着いて物事を考えられるようになるため、母親として子どもとの接し方も変わり、関係を改善できる可能性が高くなります。少しずつでもいいので、奥さんへの細かな気遣いを欠かさないようにしましょう。
関心をもってあげる
摂食障害の治療で一番大事なのは、子どもに関心を持ってあげること。幼少期に愛情を得られなかったことが原因である場合、もっと本人を理解して認めてあげることが必要です。父親は過食症や拒食症の患者からは近寄りがたい存在だと言われますが、子どもは内心で「もっと話しかけてほしい、わかってほしい」と考えています。そのため、親に直接話しかけられるようになると症状が改善されてくることも。早期に摂食障害を治すために、子どもに関心を持って話しかけてみてください。最初はたわいない会話でもだんだん自然に話せるようになり、改善に向かうかもしれません。ただし、食べないからといって強制的に食事をさせたり制限をしたりするのはダメ。無理強いは子どものストレスを増やし、症状が悪化する原因になります。無理に治すのではなく、精神的な負担を徐々に減らしていくようにしましょう。
現在の摂食障害の治療方法
子どもとの関係を見直したり、精神的にストレスを与えないようにしたりするなど、家庭でできる改善の仕方はいろいろあります。さまざまな方法を試してみて、それでも改善が難しい場合は病院へ行きましょう。ただし近場の病院ではなく、摂食障害を専門的に治療してくれる病院へ行くのをすすめます。摂食障害に詳しいところであれば、患者をたくさん診てきているため適切なアドバイスを受けられるでしょう。下手に治療すると症状が悪化してしまうことがあります。症状に合った治療法を選択し、摂食障害を改善していきましょう。