拒食症・過食症と戦ってきた男性の体験談です。

克服体験記 1 せっかく痩せたという思いが強すぎました。

痩せなくてはと体重を18㎏落としたら、そこからカロリーをとるのに敏感になりすぎてしまい、拒食症になってしまいました。

折角痩せたという思いが強すぎて、それこそ食べ物全てのカロリーを恐怖に感じていました。当時の私は、自分自身を鏡で見ると80キロくらいあると思っていましたが、実際は60キロほどだったのです。

脂肪、筋肉がおちて腕はガリガリになっていましたが、運動していないと不安でした。しかし、もちろん力を発揮することもできなくなっていたので、プールから自力で上がる事さえできませんでした。

不幸中の幸いなのか、過食をすることはなかったですが、過食をしてしまう人の気持ちは十分に理解できました。一歩間違えたら過食症にもなっていたかもしれません。

今では治療を受けて、社会復帰を遂げられたことを幸せに感じます。

克服体験記 2 家族が摂食障害を理解してくれたので回復に向かっています。

何が原因なのかわからないまま、どんどん食べなくなって気が付いた時には拒食症になっていました。

家族にも隠してきたのですが、これではだめだと自分を奮い立たせて、治療を受けることにしました。

カウンセリングをうけて、少しずつでも、こんな自分を受け入れられるようになりたいと思いました。家族にも摂食障害であることを打ち明け、両親に理解してもらう事が出来ました。

今は、食事の際には必ず一緒に食べてくれる母と、優しい気づかいをしてくれる父に感謝しながら毎日を過ごしています。

治療を開始して3ヶ月ほどで、体重は4～5キロ戻りました。戻しすぎたかなと不安になる時もありますが、気にしない様にしています。

最初のカウンセリングでいわれた「楽しい食事」を胸に、自分が楽しんで食べられる食事だけを選ぶことが重要です。この調子で克服し、二度と戻らないように努力していきます。

克服体験記 3 長年にわたり患っていますが、回復に向けて頑張り続けています。

摂食障害を患って6年を超えました。

今でこそ男性の摂食障害は認知されていますが、私がかかった時は認知度も低く周りの理解をえられませんでした。どんなにもがいても良くなることはなく、理解してもらうこともできず、どんどん症状は悪化していきました。

色んなものを食べられなくなる中、それでも克服したいという気持ちから、今日まで自分なりに一生懸命頑張ってきました。

「自分の見た目が悪くたって良いじゃないか」と思い続けることで、少しづつではありますが食事をとることが出来る様になりました。本当に自分が好きな食べ物を少し食べるだけでも、拒食症の人間には大きな一歩なのです。体重が増えてしまうのではないかと、おびえながらの食事でも食べることが私の努力です。

私は摂食障害じゃない人たちも日々葛藤しながら、努力しながら生きているという事を理解しています。理解しているからこそ、自分の苦しみも必ず終わる日が来ると信じて頑張れるのです。

きっと私と同じように男性で摂食障害に悩んでいる方がいると思います。絶対努力は無駄じゃないので、自分の力を信じて一緒に克服しましょう。

克服体験記 4 間違った思い込みに気づいたことで、克服できました。

顔が大きく映ってしまった写真があり、それから食事を異様に気にするようになってしまいました。

顔が小さくなるようにマッサージをしたり、女性がダイエットの時や小顔にしたい時にやるようなことを全部やってきました。最初の頃の食事は極少量で、脂っこいものやお肉、お菓子も食べませんでした。食べたいと思わない状況に慣れてきた時には、完全な拒食症になっていました。

しかし、ある日ふとした事で治ったのです。私は治療をしたのではなく、外に出たことで解決策に出会いました。

たまたま眼鏡を買い換えに行き、店員さんがおススメのメガネを探してくれた際に「～お顔が小さいので」といわれたのです。最初はもちろんお世辞なんだと信じられませんでしたが、後日思い切って友だち何人かに聞いてみたところみんな「小さい」といってくれたのです。思い込みが今日まで顔が大きく見せていたことに気付くと、途端に顔が小さく見える様になりました。

もし自分の中だけで不安に思っている人は、思い切って誰かに相談することをおススメします。友だちや家族に言えないという人は、専門の病院でカウンセリングを受ける事をおススメめします。本当に些細なことで治る場合もあるので、一人で悩まず誰かに打ち明けてほしいなと思います。